旨味とは
1908年、今までの考えられていた味の構成要素『甘味、酸味、苦味、塩味』に加え『旨味』が存在することが発表されました。
旨味の歴史は他に比べると浅く、イメージしにくいのが特徴かと思います。
しかし、美味しい料理には必ず旨味が多く含まれています。
旨味を作り出すためにはどうすれば良いか。
答えは簡単→旨味の含まれる食材を料理に入れるだけ
代表的なものとして味の素などが浮かぶかと思います。
アミノ酸について詳しく知りたい方は味の素株式会社さんのホームページへ
しかし、お店の料理人は必ずしも味の素を使っている訳ではありません。
それではどこから旨味を作り出しているのでしょうか。
旨味が多く含まれる食材
身の回りの食材には旨味の素となるアミノ酸を含む食材があふれています。
また、素材によって含まれるアミノ酸の種類が変わってきます。
野菜類:グルタミン酸 | 玉ねぎ、ニンニク、唐辛子、トマト、昆布など |
野菜類:グアニル酸 | 干し椎茸、えのき、マッシュルーム、玉ねぎ、トマトなど |
肉・魚介類:イノシン酸 | お肉、骨・ガラ、魚卵、お魚、甲殻類、鰹節、煮干しなど |
貝類:コハク酸 | アサリ、蛤など |
上記が主な例です。
スーパーに並ぶ食材で旨味は作れます。
それでは各アミノ酸の特徴を確認しましょう。
グルタミン酸(アミノ酸系):植物性食品の旨味成分として含まれています。
グアニル酸(核酸系):上記の食材を乾燥・加熱することによって増幅します。
イノシン酸(核酸系)(≒コハク酸):主に動物性の食材に多く含まれいます。
よくよく考えると出汁などは上記の食材が多く含まれていることが多いですね。
旨味をより引き出すためには
旨味には相乗効果というものがあります。
簡単に説明するとアミノ酸系×核酸系=旨味7〜10倍になります。
それぞれ例を挙げるとすると、、、
グルタミン酸×イノシン酸・・・昆布×鰹節、鶏ガラ×香味野菜、野菜炒め×豚肉
グルタミン酸×グアニル酸・・・昆布×干し椎茸、玉ねぎを炒める、トマトを煮込む
これも定番の組み合わせですね。
日々の生活の中で染み付いていた組み合わせは旨味を感じやすい組み合わせのようです。
旨味の作り方
以上より、旨味の効いた料理の作り方は
①旨味の多い食材を使用する
②旨味の多い食材を何種類も使用する
③旨味の多い食材に火を入れる
次回は更なる旨味の引き出し方を書いていこうと思います。